株式会社fonfun様

By
1 Minute Read

「育てたのに案件に出せない」を変えた、
amoibe OJTの“現場直結型育成”とは

 

aojt_case_FF_thumb

 


aojt_case_FF_logo

従業員数:80名
導入期間:1ヶ月
課題:座学では実務力が獲得できず、現場で活躍する力が身につかない
導入サービス:開発エンジニア・Javaコース
対象者:微経験エンジニア


 

今回はamoibe OJT開発Javaコースをご導入いただいた株式会社fonfun 取締役 兼 DXソリューション本部長 松井 都様、DXソリューション本部技術事業本部 スペシャリスト 上杉 麻美子様にお話を伺いました。

 

 

M&AでSES参入、座学育成の限界と苦い現実


新條:本日はよろしくお願いします。まずは、御社がSES事業に参入された背景から教えてください。

松井さん:ありがとうございます。fonfunはもともと、SaaSプロダクトの提供や受託開発を事業基盤とする会社です。ガラケーでパソコンメールを確認できる「リモートメール」というサービスで上場を果たし、その後も通信系の技術力を活かして、SMS配信プラットフォーム「バンソウSMS」を展開してきました。現在、この分野は市場の成熟や価格競争の激化といった課題もありますが、私たちは引き続きコア事業として育てていくつもりです。その一方で、より大きな成長を見据えて、新たに開発力を活かしたSES事業にも取り組み始めました。今後は、この2つの事業を軸に会社全体をさらに成長させていきたいと考えています。

新條:SES事業を手がける企業をM&Aでグループに迎え入れた動きもありましたよね。社内での事業立ち上げと並行して進められていたんでしょうか?

松井さん:はい。M&AでのSES事業の急拡大と目指しつつ、自社内でもエンジニアを育成しようと社内公募を実施し、希望者6名をJavaの外部研修に送り出しました。半年間、業務に就かずに研修だけに専念してもらいました。

新條:しかし結果は思わしくなかったんですよね。

松井さん:ええ。発表会で提出された成果物を拝見した際に、一部で動作しないコードや対応が間に合っていないエラーなどが見受けられました。このまま現場に出るには、もう少し準備が必要だと感じたのが正直なところです。研修は座学中心で、動画や書籍を活用した自習形式だったのですが、どうしても実務に近い経験を積む機会が限られていたように思います。実際に配属後、環境に慣れる前に終了となってしまったケースもありました。ただ、過去にITに触れた経験のある2名はしっかりと稼働してくれていて、経験の有無が初期の立ち上がりに影響したのかなと感じています。

新條:座学では身につかない「仕事の進め方」などのソフトスキルの重要性が浮き彫りになったというわけですね。

松井さん:そうですね。知識だけでは、仕事は進まないという当たり前の事実を改めて痛感した研修でした。

 

aojt_case_FF_1

 

 

amoibe OJTを選んだ決め手はソフトスキル重視のカリキュラム


新條:前回の経験を踏まえ、amoibe OJTの導入を決断された背景をお聞かせください。

松井さん:半年間の研修の結果を踏まえ、問題は育成手段そのものにあったと考えたんです。そこで紹介いただいたのがamoibe OJTでした。「WBSの作り方」「納期に遅れそうなときの報連相」など、技術以前に“仕事の進め方”を教えるという点に非常に納得感がありました。

上杉さん:私もカリキュラム内容を見て、「こういうことを本当は社内で教えなきゃいけないんだよな」と思いました。でも、現場に同行することはできませんし、リモートの現場もある中で、それは難しい。だからこそ、第三者の視点でそこまで指導してくれる研修は貴重だと感じました。

松井さん:実は代表の水口にもカリキュラムを確認してもらっていて、「これなら試してみる価値がある」と1名からの導入を決めました。今回は、多少知識はあるものの、実務には未経験に近いエンジニアを対象にして、Javaコース120時間を受講してもらうことにしました。

新條:導入前には、我々のカスタマーサクセス担当の伊藤が本人ともお話させていただき、課題と目標を整理したうえで最適なプランをご提案しました。

上杉さん:従来の研修は“みんなで一律”というスタイルが多かったですが、amoibe OJTは完全に“その人の現在地に合わせてくれる”のが印象的でした。あのドキュメントも、受講する本人にとって安心材料になったと思います。


松井さん:採用市場の構造も変わってきています。即戦力の採用はますます難しくなっていて、我々も母集団のハードルを下げて採用せざるを得ない状況。その分、営業提案前の“育成の質”がより問われている。そういう意味で、amoibe OJTはちょうど今の課題にフィットする施策でした。結果がどうなるかは未知数でしたが、まずは試す価値があると思えたのは、カリキュラムの中身と“仕事としての実践性”が見えていたからです。

 

 

不具合や報連相など、リアルな実務力が養われた


新條:受講を終えて、具体的な変化や成果はどのように感じられましたか?

松井さん:開始して間もなく、エンジニア本人から「言われた通りに設定したのに動かない」と相談があったんです。それを聞いて、まさに現場で起こるリアルな状況だと感じました。指示が100%明確に伝わることなんてまずない。だからこそ、それを“どう読み解くか”“どう進めるか”を経験できたのは大きかったと思います。(編集注:コース上に意図的に不具合を組み込んでいます。)

上杉さん:はい。その他にも、わからない点を自分で解決することにこだわるあまり、時間が足りなくなることがあったようで、「もう少し早く相談すればよかった」と本人が気づけたのは、社会人経験としても貴重だったんじゃないかと思います。

松井さん:そう。我々から見ても、「段取りして仕事を進める力」が今回の研修で培われた印象です。技術が身についたというより、“エンジニアとしての業務の進め方”の土台が作られたという感覚が強いですね。特にレビューや評価の場面では、我々が見てほしいと思っていたところをきちんと拾ってくれていた。これは研修設計そのものに対する信頼にもつながりました。

新條:技術面だけでなく、実務で必要とされる判断やコミュニケーションも、OJTの中で扱われていたということですね。

松井さん:結果的に無事案件も決まり、社内でも育成→即稼働という流れを作れたのはよかったです。すでに2人目のご相談も始めており、同様に戦力化いただけることを期待しています。

 

aojt_case_FF_2

 

 

SES事業を拡大していく、育成パートナーに


新條:今回の取り組みを踏まえて、今後の育成方針やamoibe OJTへの期待があれば教えてください。

松井さん:今後、SES事業はしっかり伸ばしていく予定です。ただ、すでに数千人規模で運用している大手にはスピードでは敵わない。だからこそ、私たちは“実践の中で磨かれてきた開発力とプロダクト志向”を活かし、工程を理解しながら進められるエンジニアを育てたいんです。

上杉さん:エンジニアが1人だけ出ている状態であっても、足りない部分をこちらのチームが補い、ゆくゆくはチーム受託や保守まで任せてもらえるようにしたいですね。そのためには、単に「コードが書ける」ではなく、「仕事を完遂できる」人材を増やす必要があります。


松井さん:その第一歩として、amoibe OJTは非常に信頼できる存在です。特に、面談や個別資料など、1人ひとりに丁寧に向き合ってくれる姿勢は他社にはない魅力だと思っています。規模が大きくなっても、あの“個別対応力”を維持していただけると嬉しいです。

上杉さん:SESでは対面の機会も少なく、本人が「見てもらえている」と感じにくいことも多い。でもamoibe OJTは、“自分の成長に本気で関わってくれている”と伝わる設計になっている。それはこれからの育成にも、採用にも、大きな意味を持つと感じています。